『三國志14』武将能力:陳宮の評価はいかに?【三国志武将評価シリーズ・その68】|三国志14
『三國志14』三国志武将評価シリーズの第68回目は、呂布の知恵袋であった軍師の陳宮(ちんきゅう)についてお届けします。前回の張魯は以下のリンクから。
人物について
陳宮、字は公台(こうだい)。兗州・東郡の人です。
剛直な性格で、若いころから天下の高名な人たちと交わりを結んでいました。
天下動乱になったのち、陳宮は曹操に仕えました。「三国演義」だと陳宮は中牟県の県令で、董卓暗殺に失敗して追われている曹操を逮捕しています。そののち、曹操の志の高さを知り、付き従うことになります。
しかし道中、曹操が呂伯奢の家の者たちを誤って殺し、さらに口封じのために呂伯奢まで殺害してしまいました。陳宮は曹操の残忍さを知り、そのもとを離れます。
正史では普通に曹操に仕えていましたね。
兗州の刺史・劉岱が黄巾賊との戦いで戦死すると、陳宮は曹操に兗州を治めるよういいます。そして兗州の別駕や治中を説得してまわり、曹操を兗州の牧にすることに成功しました。
徐州の陶謙討伐に乗り出したとき、曹操は東郡の守りを陳宮にまかせました。
ところが陳宮は陳留太守の張邈とその弟の張超に、「いまこそ呂布を迎え入れ、兗州を奪う機会です」と反逆をそそのかします。
なんででしょうね。「典略」だと「曹操に疑心を抱き、呂布に従うようになった」としか書かれていません。なにかあって、急に仲が悪くなったのかもしれませんね。
ただ「陳宮は呂布のために策略を提案していたが、呂布はいつも従わなかった」とも書かれています。
張邈は陳宮に従って呂布を迎え入れ、ともに兗州の大半を占領しました。
しかし荀彧や程昱、夏侯惇らの守る3つの城だけは落とすことができませんでした。そののち飢饉が発生し、たたかいは一時中断されます。
徐州から引き返した曹操は態勢を立て直し、張邈を兗州から追いやりました。呂布と陳宮は劉備をたよって徐州へ落ちのびます。
しかし劉備が袁術と戦っている隙に、呂布は下邳を奪い取ります。劉備は降伏し、小沛に移されてしまいました。
呂布もこのあと、部下の郝萌(かくぼう)に下邳で反乱を起こされます。
郝萌は夜中に、呂布のいる役所を襲いました。呂布は便所の天井から壁を伝って脱出し、高順の陣営に逃げ込みます。
事情を知った高順は、兵を率いて役所にいる郝萌を襲撃。郝萌の部下の曹性が裏切ったことで、郝萌の首をとることができました。
呂布が曹性に、郝萌が反乱を起こした理由を尋ねると、「郝萌は袁術の指令を受けていたのです」と曹性は答えました。
呂布はさらに「この計画を立てたのはほかに誰がいる?」と聞けば、
「共謀者は陳宮です」
との返答。席上にいた陳宮を見ると、陳宮が顔をまっ赤にしたため、そばにいた者たちは皆、察しました。
しかし陳宮が大将だったことから、呂布は不問にしました。
やがて曹操が徐州に攻めてきます。
陳宮は呂布に、「出陣して曹操を迎え撃つよう」策をさずけます。しかし呂布はその策を採用せず、下邳城まで曹操が攻めてくるのを待ちました。
曹操は下邳城を包囲し、呂布に降伏するよういいました。
呂布は降伏するつもりでしたが、陳宮は、
「いま曹操に降伏するのは、石に向かって卵を投げつけるようなもの。殺されるだけです」
といいます。これによって呂布は降伏をためらったのです。
陳宮は一度曹操を裏切っているので、ここで捕まれば自分がどうなるかわかったものではないと思っていたのかもしれません。
陳宮は呂布に、「出陣して曹操の糧道を断つ」ことを提案しました。その間、城は陳宮が守るという策です。「三国演義」では「掎角の計(勢)」と呼ばれていますね。
呂布は陳宮に説得され、出陣しようとしました。
しかし呂布の妻の厳氏が、
「曹操は陳宮を子のように大事にしたのに、陳宮は裏切りました。
あなたも陳宮を手厚くあつかっておりますが、曹操ほどではありません。
それなのに、あなたは陳宮に城をそっくりあずけ、家族を残して出陣するといいます。もしなにかあったら、家族は生きていけません」
といいます。こうして呂布は出陣を取りやめました。
籠城は続きましたが、城内では将兵がたがいを信じられないという疑心暗鬼の状態になりました。
やがて魏続・侯成・宋憲が反乱を起こます。彼らは陳宮を捕らえ、曹操に投降しました。曹操の包囲が厳しくなると、呂布も降伏してしまいます。
陳宮は呂布とともに、曹操の前に引き出されました。曹操は陳宮にたずねます。
「おまえは昔、自分の知謀を自慢していたというのに、いまはいったいどういうことだ?」
すると陳宮は呂布を指さしました。
「この者がわたしの策を聞かなかったからです。もし聞いていれば、こうはならなかったでしょう」
それから陳宮は、「自分が殺されるのは自業自得です」といいます。
曹操は「おまえはそれでよくても、おまえの妻子や老いた母親やどうするつもりだ」と聞きました。
すると陳宮は「すべては殿の心にかかっております。どうかわたくしを早く処刑してもらいたい」といいます。曹操がさらになにかいおうとする前に、みずから表へと走っていって処刑されました。曹操は止めることができず、涙ながらにこれを見送りました。
陳宮の死後、その家族を曹操は、以前よりも手厚く待遇したといいます。
今回は、そんな陳宮の能力について見ていきましょう。
基本ステータスについて
統率:79
武力:55
知力:89
政治:83
魅力:69
主義:名利
政策:火計研究(Lv4)(火計の効果が上昇。Lvで火罠解放(5:火船、10:猛火罠))
親愛武将:張超、張邈、呂布
嫌悪武将:厳氏、高順、曹操、貂蝉、陳珪、陳登
1のころも89で、シリーズ通してそれほど大きな変動はありません。最高でも90まででした。統率はそこそこ高いので、戦闘に出しても問題はないかと。
自分の策の邪魔になる人間というくくりでしょうね。
個性について
詐謀:特定範囲内の敵ユニットの破城が低下(艦船、兵器以外)。
諫止:自ユニットを除く特定範囲内の味方ユニットが「挑発」になったさい、期間を短縮。
言毒:特定範囲内の敵ユニットが「挑発」になったさい、期間を延長。
智嚢:提案に登場しやすい。
高慢:一定兵数以下で自ユニットの全能力が低下。
戦場にいればバフ・デバフ効果があるので、仲間の武将とうまく連携したいところです。
兵数低下で全能力が下がる「高慢」があるのがちょっときついですね。
陣形と戦法
雁行、鶴翼、投石
野戦は呂布に任せ、「投石」で都市攻めのサポートをするのもいいでしょう。
掎角の計:「足止」付与+敵の士気ダウン。対拠点可。
挑発:「挑発」付与。対拠点可。
鎮静:状態異常解消。
投石:耐久ダメージ+ダメージ。
前述の「三国演義」で出てきた策ですね。「呂布が出陣して陣を敷き、陳宮が城を守り、曹操を二面から攻撃する」という策です。
「挑発」は、期間を延長する「言毒」との相乗効果が期待できますね。
総評
陳宮は軍師タイプのユニットです。
「投石」があるので、呂布の都市攻めのお供にはいいでしょう。また「挑発」「言毒」によって挑発効果を延長することもできます。
「掎角の計」は敵が攻めてきたときの野戦で使うといいかと。自分が出陣していますけどね。
戦闘や内政面で呂布をサポートしていける武将です。
次回は徐盛を予定しています。
↓次回できました。
↓陳宮も登場「三国志博奕伝」