『三國志14』武将能力:王元姫の評価はいかに?【三国志武将評価シリーズ・その55】|三国志14

2020年6月4日三国志武将能力評価三国志, 三國志, 三國志14武将評価シリーズ

ougenki

『三國志14』三国志武将評価シリーズの第55回目は、司馬昭の妻で賢母として名高い王元姫(おうげんき)についてお届けします。前回の賈充は以下のリンクから。

人物について

華歆「お孫さんは元気かね」
王朗「おう、元気じゃよ」

というわけで(どういうわけかは知りませんが)、本シリーズ初の女性である王元姫。東海郡・郯城県の人です。祖父は王朗、父は王粛

この人は「真・三國無双」シリーズに登場して一気に人気が出たニャ。

『真・三國無双6』からの登場ですね。それまではほとんど知られていませんでした。というか、そもそも「三国志」ではなく「晋書」(卷31列伝1・文明王皇后)に出てくる人なので、知っている人は中国史マニアぐらいでしょう。

祖父の王朗は会稽の太守でしたが、孫策が攻めてきたときに投降。以来、貧しい生活を強いられました。

やがて曹操に召し出され、都に移り住みます。曹操が亡くなり曹丕の代になると、王朗は三公まで昇進します。

王朗は儒学者としても有名で、「春秋」「孝経」などの注釈書も著していました。

文学者なのニャ。

孫娘である王元姫も文才を受け継いだようで、8歳になると「詩経」「論語」をそらんじることができるようになりました。

親孝行な娘で、9歳のころ、母親が病気になると、そばをはなれず、帯を解いて着替えをする時間も惜しんで看病したといいます。

良い子なのニャ。文欽とか賈充とかのアレな連中を見てきたあとだから差がすごいニャ。

王朗は孫娘を溺愛し、「もし男であったなら、この子こそが、我が一族を繁栄させるだろう」といいました。

しかしそんな祖父の王朗も、王元姫が12歳のころに亡くなってしまいます。

「三国演義」では、諸葛亮との舌戦に負けて憤死しているニャ。

じっさいは品行方正で、貧しくても道義にそむかず、施しを良くし、弱きを助けるという人物でした。華歆とともに曹丕が帝位につくのを助けたことで、漢王朝の簒奪者とされ、「三国演義」的には評価が悪くなったのかもしれません。

王朗の葬式では、王元姫は大いに悲しんで泣きました。これを見た父の王粛は、娘をますます重んじたといいます。

王粛は司馬師に仕えていたので、司馬師の弟・司馬昭に娘を嫁がせます。このとき王元姫は15歳でした。

昔は結婚が早かったニャ。

司馬師が亡くなると、司馬昭がそのあとを継ぎました。

魏では鍾会が才能があって重用されましたが、王元姫は、

「あれは義を忘れ、利を求める者です。大任をあたえてはいけません」

と司馬昭にたびたび忠告しました。

しかし司馬昭は聞き入れず、鍾会と鄧艾に大軍をあたえて蜀攻めをおこないます。

鄧艾はみごと蜀の都を攻め落としました。

しかし鍾会は鄧艾を「反逆者」と誣告して捕らえ、軍の全権を掌握します。

さらには姜維と手を組み、蜀の独立をもくろみました。この後、失敗して殺されたのは姜維の回でも述べたとおりです。

王元姫の人物評は当たったのニャ。

司馬昭が亡くなったのち、王元姫との子の司馬炎があとを継ぎました。

司馬炎は魏の天子・曹奐から禅譲され、晋を建国して三国を統一します。

天子になった司馬炎は、母・王元姫を皇太后としました。

しかし王元姫は皇太后になってからもぜいたくはいっさいせず、礼儀正しくいつもどおりに暮らしたといいます。

前回出てきた賈充の娘・賈南風とは大違いニャ。

やがて王元姫は重い病にかかります。

臨終のとき、司馬炎をそばに呼んで、

「あなたの弟(司馬攸)はせっかちな子で、兄のあなたは慈愛がありません。

わたしが亡くなったのち、あなたは弟に対して情け容赦がなくなることを、わたしはとても恐れています。

あとのことはあなたに任せますが、わたしのいったことを忘れてはなりませんよ」

と涙ながらにいって亡くなりました。

享年52歳。「文明皇后」と諡されました。

栄華に流されず、最後まで家族を慈しんだ賢母といえるでしょう。

司馬炎は母親が亡くなったのち、3年間白い冠をかぶり、粗食をとって喪に服したといいます。

死ぬ間際も子どもたちのことを心配していたのニャ。

今回はそんな王元姫の能力を見ていきましょう。

 

基本ステータスについて

統率:24
武力:18
知力:80
政治:72
魅力:86
主義:礼教
政策:鶴翼強化(Lv4)(鶴翼陣形の効果が上昇)
父親:王粛
配偶者:司馬昭
親愛武将:鍾会

普通に文官としてのステータスが高いニャ。

知力と魅力が80を超えていますしね。

「三國志」シリーズでは、『三國志12』が初登場になります。12~13では知力73でしたが、本作で一気に80台まで上がりましたね。ちなみに統率53あったので、本作では逆に現実的な数字になりました。

祖父の王朗とおなじく、主義は「礼教」です。

 

個性について

才媛:特定範囲内の敵ユニット(男)が異常状態になったさい、その期間を延長。

沈着:「挑発」にならない。

才媛」は男限定ニャ。

といっても、戦場に出ているユニットはほとんど男ですしね。むしろ女性限定のほうが使いにくいでしょう。

普通にサポート能力として役立つとは思います。

 

陣形と戦法

陣形

鶴翼、投石

投石」持ちなので、都市攻めに加えてもいいでしょう。

戦法

鼓舞:味方の士気アップ。対拠点可。

治療:負傷兵回復。対拠点可。

投石:耐久ダメージ+ダメージ。対拠点可。

野戦より兵器運用していくのがよさそうです。そもそも戦場に出すような武将でもありませんしね。

 

総評

王元姫は知力・魅力も高めで、内政に向いた武将です。

また「投石」も使うことができるので、人手が足りなければ都市攻めに加えるのもいいでしょう。

統率・武力は低いので、できるだけ野戦には出さないほうがいいかもしれません。壊滅して捕まったら嫌ですしね。

賢母は内政で役立てていくニャ。

次回は鍾会を予定しています。

心が洗われたと思ったら、またアレな人が来たニャ。

↓次回出来ました。