『三國志14』武将能力:王元姫の評価はいかに?【三国志武将評価シリーズ・その55】|三国志14
『三國志14』三国志武将評価シリーズの第55回目は、司馬昭の妻で賢母として名高い王元姫(おうげんき)についてお届けします。前回の賈充は以下のリンクから。
人物について
王朗「おう、元気じゃよ」
というわけで(どういうわけかは知りませんが)、本シリーズ初の女性である王元姫。東海郡・郯城県の人です。祖父は王朗、父は王粛。
『真・三國無双6』からの登場ですね。それまではほとんど知られていませんでした。というか、そもそも「三国志」ではなく「晋書」(卷31列伝1・文明王皇后)に出てくる人なので、知っている人は中国史マニアぐらいでしょう。
祖父の王朗は会稽の太守でしたが、孫策が攻めてきたときに投降。以来、貧しい生活を強いられました。
やがて曹操に召し出され、都に移り住みます。曹操が亡くなり曹丕の代になると、王朗は三公まで昇進します。
王朗は儒学者としても有名で、「春秋」「孝経」などの注釈書も著していました。
孫娘である王元姫も文才を受け継いだようで、8歳になると「詩経」「論語」をそらんじることができるようになりました。
親孝行な娘で、9歳のころ、母親が病気になると、そばをはなれず、帯を解いて着替えをする時間も惜しんで看病したといいます。
王朗は孫娘を溺愛し、「もし男であったなら、この子こそが、我が一族を繁栄させるだろう」といいました。
しかしそんな祖父の王朗も、王元姫が12歳のころに亡くなってしまいます。
じっさいは品行方正で、貧しくても道義にそむかず、施しを良くし、弱きを助けるという人物でした。華歆とともに曹丕が帝位につくのを助けたことで、漢王朝の簒奪者とされ、「三国演義」的には評価が悪くなったのかもしれません。
王朗の葬式では、王元姫は大いに悲しんで泣きました。これを見た父の王粛は、娘をますます重んじたといいます。
王粛は司馬師に仕えていたので、司馬師の弟・司馬昭に娘を嫁がせます。このとき王元姫は15歳でした。
司馬師が亡くなると、司馬昭がそのあとを継ぎました。
魏では鍾会が才能があって重用されましたが、王元姫は、
「あれは義を忘れ、利を求める者です。大任をあたえてはいけません」
と司馬昭にたびたび忠告しました。
しかし司馬昭は聞き入れず、鍾会と鄧艾に大軍をあたえて蜀攻めをおこないます。
鄧艾はみごと蜀の都を攻め落としました。
しかし鍾会は鄧艾を「反逆者」と誣告して捕らえ、軍の全権を掌握します。
さらには姜維と手を組み、蜀の独立をもくろみました。この後、失敗して殺されたのは姜維の回でも述べたとおりです。
司馬昭が亡くなったのち、王元姫との子の司馬炎があとを継ぎました。
司馬炎は魏の天子・曹奐から禅譲され、晋を建国して三国を統一します。
天子になった司馬炎は、母・王元姫を皇太后としました。
しかし王元姫は皇太后になってからもぜいたくはいっさいせず、礼儀正しくいつもどおりに暮らしたといいます。
やがて王元姫は重い病にかかります。
臨終のとき、司馬炎をそばに呼んで、
「あなたの弟(司馬攸)はせっかちな子で、兄のあなたは慈愛がありません。
わたしが亡くなったのち、あなたは弟に対して情け容赦がなくなることを、わたしはとても恐れています。
あとのことはあなたに任せますが、わたしのいったことを忘れてはなりませんよ」
と涙ながらにいって亡くなりました。
享年52歳。「文明皇后」と諡されました。
栄華に流されず、最後まで家族を慈しんだ賢母といえるでしょう。
司馬炎は母親が亡くなったのち、3年間白い冠をかぶり、粗食をとって喪に服したといいます。
今回はそんな王元姫の能力を見ていきましょう。
基本ステータスについて
統率:24
武力:18
知力:80
政治:72
魅力:86
主義:礼教
政策:鶴翼強化(Lv4)(鶴翼陣形の効果が上昇)
父親:王粛
配偶者:司馬昭
親愛武将:鍾会
知力と魅力が80を超えていますしね。
「三國志」シリーズでは、『三國志12』が初登場になります。12~13では知力73でしたが、本作で一気に80台まで上がりましたね。ちなみに統率53あったので、本作では逆に現実的な数字になりました。
祖父の王朗とおなじく、主義は「礼教」です。
個性について
才媛:特定範囲内の敵ユニット(男)が異常状態になったさい、その期間を延長。
沈着:「挑発」にならない。
といっても、戦場に出ているユニットはほとんど男ですしね。むしろ女性限定のほうが使いにくいでしょう。
普通にサポート能力として役立つとは思います。
陣形と戦法
鶴翼、投石
「投石」持ちなので、都市攻めに加えてもいいでしょう。
鼓舞:味方の士気アップ。対拠点可。
治療:負傷兵回復。対拠点可。
投石:耐久ダメージ+ダメージ。対拠点可。
野戦より兵器運用していくのがよさそうです。そもそも戦場に出すような武将でもありませんしね。
総評
王元姫は知力・魅力も高めで、内政に向いた武将です。
また「投石」も使うことができるので、人手が足りなければ都市攻めに加えるのもいいでしょう。
統率・武力は低いので、できるだけ野戦には出さないほうがいいかもしれません。壊滅して捕まったら嫌ですしね。
次回は鍾会を予定しています。
↓次回出来ました。