『三國志14』武将能力:于禁の評価はいかに?【三国志武将評価シリーズ・その65】|三国志14
『三國志14』三国志武将評価シリーズの第65回目は、堅実に功績を積み上げていくも人生の最後で汚点を残した魏の将軍・于禁(うきん)についてお届けします。前回の公孫瓚は以下のリンクから。
人物について
于禁、字は文則(ぶんそく)。泰山郡・鉅平県の人です。
黄巾の乱が起こると、鮑信の募兵の応じて参戦します。
曹操が兗州の牧になったとき、鮑信は青州黄巾賊の討伐に協力しました。しかし曹操を守って命を落としてしまいます。
以降、于禁は曹操に仕え、陶謙や呂布、袁術、張繍の討伐に付き従って功績をあげます。
張繍がふたたび反乱を起こし、賈詡の計略で曹操が敗れたときには、于禁は手勢数百人を率いて戦いつつ撤退。軍をしっかりとまとめ、死傷者いても離脱者はいませんでした。
曹操のもとへ向かおうとしたとき、裸で逃げる十人余りの兵士たちに出くわします。理由を聞くと、味方の青州兵に略奪されたとのことです。
青州兵は、曹操に降伏した青州黄巾賊の兵です。曹操が寛大にあつかっていたことにつけこんで、略奪を働いていたのです。
于禁は腹を立て、略奪を働いた青州兵たちの討伐に向かいました。青州兵はあわてて曹操のもとへ逃げ、「于禁が味方を襲っている」との讒言をします。
しかし于禁は曹操のもとへ行く前に、陣営を築いて敵の来襲にそなえました。味方の者が、
「我が君のもとへ急いでください! 青州兵たちが讒言をしています!」
と伝えました。しかし于禁は、
「まもなく敵の追手がやってくる。そなえるのが先だ。それに我が君は聡明だ。讒言など通用しない」
と答え、応戦の準備をしてから曹操のもとへ向かいました。曹操は事情を聞いて喜び、于禁の有能さを褒め称え、益寿亭侯に取り立てました。
于禁は官渡での袁紹との戦いでも活躍し、ますます曹操に重んじられることになります。
于禁は張遼、楽進、張郃、徐晃の4将と並ぶ名将とされ、曹操はいくさに出るたびに彼らを代わるがわる起用していました。
とくに于禁は規律正しく、賊の財物をふところに入れたりすることもなかったことから、賞与はとくに多くもらえました。しかし法に厳しすぎたことから、兵士や民には人気がありませんでした。
そんな于禁ですが、人生最大の困難が彼を襲うことになります。
関羽が曹仁のいる樊城を包囲したとき、于禁はその援軍として助けに向かいました。
しかし長雨のために漢水が洪水をおこし、于禁の軍は水没してしまったのです。
于禁らは高地に登りましたが、あたりは水だらけで逃げ場はありません。そこへ関羽軍が船に乗ってやってきて、攻撃を仕掛けました。
于禁はどうにもならず、降伏したのです。
一方で、関羽軍と戦っていた龐徳は、降伏せずに殺されてしまいました。
呉が関羽を捕らえたあと、于禁は救出されて呉に移り住みます。
呉では賓客とされていましたが、虞翻は于禁の不義不忠を責め立てました。「処刑にするべき」とまでいいだしましたが、孫権がそれを止めました。
曹操が亡くなり、曹丕が帝位につくと、呉は于禁に帰国を許しました。そのときの于禁はひげも髪もまっ白で、顔はやつれていました。
曹丕は「樊城の敗北は水害のせいで、将のせいではない」とし、于禁をもとの官職に戻して安遠将軍に任命しました。
そのあとが問題で、曹丕は曹操の御陵に于禁を参拝させます。そこには于禁が関羽に降伏し、龐徳が激怒している絵が描かれていました。じつは曹丕が用意させたものだったのです。
これを見た于禁は面目なさで病気にかかり、やがて亡くなってしまいました。
于禁は人生の後半で汚点を残すことになってしまいましたが、将としては優れていたといえます。
今回はそんな于禁の能力を見ていきましょう。
基本ステータスについて
統率:84
武力:77
知力:72
政治:57
魅力:56
主義:覇道
政策:軍制改革(Lv4)(部隊・都市の士気上限が上昇)
親愛武将:昌豨、趙儼、鮑信、李典
嫌悪武将:龐徳
平凡ともいえますが、統率は80をこえていますので、中より少し上といったところでしょう。1のころは知力20しかありませんでしたが、じわじわ上がっていって『三國志5』以降は70台になりました。
于禁の旧友で、曹操に対して反乱を起こしていました。于禁は反乱を鎮圧し、昌豨を捕らえると、法に照らして泣く泣く処刑したといいます。
個性について
規律:自ユニット、太守として所在する拠点が「混乱」にならない。
法律:地域担当官にすると治安が上昇しやすい。
調練:訓練担当官に任命すると士気が上昇しやすい。
消火:自ユニットの移動先の土地の火を消す。
消沈:特定範囲内の味方ユニットが壊滅すると、自ユニットの士気が低下。
内政系の個性が多いので、地域担当官につけてもいいですね。新規個性の「消火」も持っています。
陣形と戦法
魚鱗、鋒矢、鶴翼
状況に応じてといったところでしょうか。バランス重視なら「鶴翼」がいいでしょう。
突撃:ダメージ+敵の士気ダウン。
牽制:敵の攻城+破城ダウン、
足止:「足止」付与。
鎮静:状態異常解消。
強襲:ダメージ+「混乱」付与。
全体的にはディフェンシブな戦法が多いですね。とくにこれといったものもないので、状況に合わせるのがいいでしょう。
総評
于禁は、戦闘ユニットとしては中のちょっと上といったところです。
「規律」「法律」「調練」と内政系の個性が多いので、地域担当官にしておくといいかと思います。
戦法も「牽制」「足止」「鎮静」などディフェンシブなものが多いので、守りのときにも役立つでしょう。
めだった能力はありませんが、そこそこ戦える武将です。
次回は龐徳を予定しています。
↓次回出来ました。